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らてるね賞2018、優秀賞受賞者その2・本間いずみさん


らてるね賞2018、受賞者紹介第3弾は
弦巻楽団「センチメンタル」のデザイナー
本間いずみさんです。

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本間さんはらてるね賞を初めて受賞してくれました。

本間さんが教えてくれた、受賞作以外の作品を見ると
「ああ、これも本間さんなんだ」と 皆さんも目にした作品の多いデザイナーさんです。

そんな本間さんには 賞金1万円と、小さならてるね(LEDランタン)
そして審査員の選評をもとにした、このような言葉を賞状にしたためさせていただきました。

 シンプルな構図が美しく、センチメンタルな世界に心惹かれました。眺めていると、静かにメルヘンの世界に引き込まれ心が穏やかになる、そんな不思議な魅力に満ちた作品です。文字の儚さと、写真の持つ危うさが、舞台の雰囲気を伝えてくれ、わずかな陰翳、そして大声で主張しない文字の配置などが、物語の予感に満ち、清潔感にあふれ、センスが抜群です。
 心が萎えているとき、こういうチラシに出会うと、心が和みます。絵本の1ページのように、自然体で語りかけてくれる気がしました。
 今後も温かみのあるデザインで、札幌の演劇に彩と刺激を与えてくれることを期待して ここに、らてるね賞2018優秀賞を贈らせていただきます。
  
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本間さんへのインタビューです。
 
Q:1  らてるね賞を受賞したと聞いた時のことをお聞かせください。
 
実は今まで「らてるね賞」の存在を知らなかったもので、こんな素敵な賞を頂けるなんてとても驚きました。
 
Q:2  受賞作はどういう構想・アイデア・経緯でデザインなさったんですか?
 
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今回の「センチメンタル」の場合、演出家の弦巻さんから出てきたキーワードが、たしか「ホームドラマではあるのだけれど、切ないお話」「作り物のような家族」「儚さ」「色で言ったらグレーというか曇り空…みたいな」といった感じだったと思います。で、あーだこーだ色々パターンを作ってみた結果、ああなったと。 ザックリですみません(笑)
  
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Q:3  受賞作の他にも、これまで手掛けられた演劇宣伝美術作品があればご紹介ください。演劇以外のデザインのお仕事もあれば、教えてください。
 
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弦巻楽団「ユーキャント・ハリー・ラブ!」
 
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弦巻楽団「果実」
 
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intro「モスクワ」
 
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intro「食卓全景」
 
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弦巻楽団「歌は自由を目指す」
 
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intro「わたし~THE CASSETTE TAPE GIRLS DIARY-」
 
普段は音楽関係のお仕事を主に手がけておりまして フライヤーやロゴを作ったりツアーグッズやファンクラブの会報などのデザインをしております。
 
 
Q:4  演劇宣伝のデザイン以外にも演劇の活動をなさっていますか?ご自身の演劇活動についてもしあればお聞かせください。
 
いえ、演劇はもっぱら観る専門です。
 
Q:5  演劇宣伝デザインを始められたきっかけは何でしたか?
 
演劇界隈でのプロデュース&制作で有名な(なのかな?)コムロさんと古くからの知り合いでして コムロさんからのご依頼ですね。
 
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Q:6 演劇の宣伝美術の仕事と、他のデザインの仕事とでは、何が違いますか?
 
演劇や音楽のフライヤーのように、自由な発想と自分のセンスで1枚のビジュアルの世界観を作っていくという作業は、一般の企業広告の仕事だと(道内の仕事では特に)なかなか出来ない事が多いので、生み出す時は大変ですけど、出来上がった後は満足感と愛着感が増します(笑)
 
 
Q:7 演劇の宣伝美術において心がけていること、こだわっていることはありますか?
 
こだわり…と呼ぶかどうか分かりませんが 演出家さんの頭の中にぼ?んやりと浮かんでいる物語のイメージや空気感をチラシを手に取ったお客様に、できるだけ直感的に伝わるように…ですかねぇ。
「ラブコメだと思ってそういう気分で観に行ったのに実はサスペンスだった!」ってなるのが、個人的に嫌なので(笑)そこらへんは心がけて作るようにはしています。
 
 
Q:8  北海道の演劇宣伝美術の現状について何かお感じになることがありますか?
 
劇場でもらうチラシの束を眺めていると、デザインのプロも素人もごっちゃまぜ状態でカオスな感じが 面白いですよね。
 
 
Q:9  今後の野望や展望、直近の予定などおありでしたら聞かせてください。
 
完全に乗り遅れ感満載なのですが、やっと最近、重い腰をあげて遂にインスタをはじめました。
作品をちょこちょこアップしてますので、お時間ありましたら覗いてみてください。 https://www.instagram.com/df_zero3_design
 
 
本間さん ありがとうございました。
また、素敵なデザインを楽しみにしていますね。

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らてるね賞2018、優秀賞受賞者その1・門間友佑さん

らてるね賞2018の受賞者紹介、その第2弾は
札幌市教育文化会館 コミュニティダンスWS発表公演
「しっぷまいろー」のデザイナー
門間 友佑さんです。
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門間さんは、昨年のらてるね賞2017でも優秀賞を受賞してくれました。
2年連続の優秀賞です。

門間さんに差し上げた賞状には、審査員の皆さんの選評をもとにした
このような言葉を書かせていただきました。

 製作者の意図とは別かもしれませんが、人生の在りように考えを巡らせてしまうような、オリジナルな絵柄だと感じました。シンプルな図柄ながら、妙に気になるデザインで、僅かな色づかいでも、ぐっと目に飛び込んでくるのが不思議です。
 ゴールインする二人の方向が違う!なぜ?面白そう!と、ついつい手にとって、じっくり読みたくなります。ダンスのワークショップ公演とあるものの、身体性や競技性にあわせ遊戯性も内包した、「スポーツ」ではなく「身体をつかったなんらかの表現の競技」がうまくデザインできています。「こつぶでピリリ」という感じで、妙にケレン味の無い素直なデザインに、新しい時代の息吹を感じることができ、今後も札幌の演劇に新風を吹き込み続けてくれることを期待して、
ここに、らてるね賞2018優秀賞を贈らせていただきます。

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門間さんへのインタビューです。

Q:1  らてるね賞を受賞したと聞いた時のことをお聞かせください。

個人的にすごく気に入っていたデザインだったのですが、
ぱっと見のわかりやすさはあまりないものだとも思っていたので
皆さんの目にとまり選んでいただいてうれしかったです。

Q:2  受賞作はどういう構想・アイデア・経緯でデザインなさったんですか?

演出の砂連尾さんからいただいた文章内にあったさまざまな「今までになかった競技」から着想を得て
二人の競技者のどちらが先にゴールしたのかわからないような状況をデザインしました。
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一応片方が短距離走者、片方が長距離走者を意識したデザインになっています。
「しっぷまいろー」の「しっぷ」を舟、と捉えたデザインも提案しましたがこちらの案が採用されました。
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Q:3  受賞作の他にも、これまで手掛けられた演劇宣伝美術作品はありますか?

昨年のらてるね賞で優秀賞をいただいた札幌市教育文化会館のワークショップ発表公演音楽劇「わが町」のデザイン(アートワークはクスミエリカさん)、
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第一回北海道戯曲賞「悪い天気」のフライヤーなどです。
過去には劇団のイレブンナイン、弦巻楽団のロゴマークをデザインしました。
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     イレブンナインのロゴ

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       弦巻楽団のロゴ

演劇以外にはグラフィックデザイン全般の制作や映像制作などを行なっています。

Q:4  演劇宣伝のデザイン以外にも演劇の活動をなさっていますか?ご自身の演劇活動についてもしあればお聞かせください。

演劇活動はしていません。

Q:5  演劇宣伝デザインを始められたきっかけは何でしたか?

上記した弦巻楽団のロゴを制作したのが一番最初のきっかけだったと思います。

Q:6 演劇の宣伝美術の仕事と、他のデザインの仕事とでは、何が違いますか?

大きな差異は持っていませんが、手に取ったかたが実際に観劇するまでは何らかのバイアスなどがかからないように、通常の案件よりも多少抽象度の高いデザインにすることが多いかもしれません。

Q:7 演劇の宣伝美術において心がけていること、こだわっていることはありますか?

Q6での回答と基本的には同じことを心がけています。

Q:8  北海道の演劇宣伝美術の現状について何かお感じになることがありますか?

一昔前までよりしっかりと印刷、デザインしたものが増えたように感じます。
思いっきり手書きでコピー機印刷のものも独特な魅力を持つものがあって好きでしたが。

Q:9  今後の野望や展望、直近の予定などおありでしたら聞かせてください。

例えば紙モノをデザインするときや映像を制作する際に、その前段階から関わり全体をデザインをしていきたいです。直近は締め切りに追われています。
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門間さん、本当にありがとうございました。
そしておめでとうございました。

これからも、期待しています。
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