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折り込み

 昨日、シアターZOOで実験演劇集団 風蝕異人街の演劇シーズン参加作品「青森県のせむし男」を観に来たお客さんに手渡すチラシの折り込み作業が行われていました。既に全ステージの前売り券が完売しているという話題作品の折り込みということで、沢山のチラシが集まっていました。
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 演劇公演の初日前にどこの劇場でも見られる風景です。最近東京の劇場では折り込みを専門にやってくれる業者がいて、札幌の劇団が東京公演する時などは、印刷と折り込みをセットでやってくれる業者にお金を払って頼んだりしていますが、札幌では相変わらず、こうしてそれぞれの劇団がチラシを持ち寄り一枚一枚順番に重ねて、お客さん一人一人に手渡すチラシの束を作っています。

 今、札幌市内の劇場界隈でどうしても目にして、つい手に取ってしまうチラシがあります。演劇のチラシではないのですが、私がつい手にして見入ってしまうチラシがこれです。
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 力のあるデザインだと思います。全面写真ですので、写真の力なのか、企画の力なのか、裏面も素敵です。
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 活動が始まって10年になる「君の椅子プロジェクト」の展示会のチラシです。
詳しくは
https://www.asahikawa-u.ac.jp/post-150609-4324/
をご覧ください。このページでチラシの表と裏の全面の詳細がご覧になれます。

演劇のチラシも負けずに頑張りましょう。

ショック!

 間違えました。何度も校正したつもりだったのですが、配布を開始したばかりのらてるね賞の告知ですが、2013年の特別功労賞受賞者の若林瑞沙さんの所属先が「studio COPAIN」なのに「CPAIN」となってしまっています。
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 申し訳ありません。訂正しようもないのでこのまま配布を続けさせて頂きます。デザインしたのも本人ですし・・・すいません。

 こういう問題がいつも起きてしまいます。心して校正しなければなりませんね。昔々「全席自由」と書くべきところが、印刷が仕上がってみると「前席自由」となっていたこともありました。笑えないミスも結構あります。そんなエピソードなどもこのページにコメントでお寄せください。

 がんばります。

らてるね賞告知、配布開始。

 昨日札幌で開幕した、札幌演劇シーズン2015夏の劇場で、らてるね賞の告知フライヤーの配布を開始しました。
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 賞の趣旨、選考方法、過去の授賞作品についてなど、賞の成り立ちとこれまでのことをA4一枚にまとめたものです。第2回らてるね賞で特別功労賞を受賞し、実行委員にもなってくれているデザイナー若林瑞沙(studio COPAIN)がデザインしてくれました。今後、札幌市内の劇場やギャラリーで入手することが出来るはずですので、ぜひお手に取ってご覧ください。

 フライヤーの一番下にこんな告知もございます。
<これまで伏島さんがご自身のポケットマネーで続けて来られた「らてるね賞」ですが、今後実行委員会で支援者を個人的に募り継続して行こうと考えています。現在、一口 2,000円で、このささやかな賞を支えてくださる方を密かに募集しています。この実に控え目で小さくささやかで上品な告知にお気づきの方で、お金の面でご協力くださる方がいらっしゃいましたら、らてるね賞実行委員会事務局まで、メールでご連絡ください。お願い申し上げます。>

よろしくお願いいたします。

仙台の演劇宣伝美術の賞。

仙台にも演劇の宣伝美術に関する賞があるようです。
「仙台演劇カレンダー」というサイトの企画で「フライヤーセレクション2014」というものがありました。

http://sencale.com/fs2014%E7%B5%90%E6%9E%9C%E7%99%BA%E8%A1%A8/

 北海道に産まれたばかりの「らてるね賞」はこうした他地域の取り組みがとても参考になるはずです。こちらは参加型の企画だったようですね。第一位を獲得した「舞台活動団体何応」step.3『ブンナよ、木からおりてこい』はかなり力のあるデザインでさすが第一位ですね。
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これまでの「らてるね賞」のご紹介を続けて来ましたが、そろそろ、これからの「らてるね賞」に向けた投稿を徐々に開始して行きたいと思いますので、よろしくお付き合いください。

2014年の第3回らてるね賞大賞 星雅也さん(その2)

昨年の大賞受賞者、星雅也さんのインタビュー第2弾です。

Q:3
演劇の宣伝美術を始めたきっかけは?
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 知人の紹介で、プラズマニア谷口氏と出会ったのがきっかけですね。

 勤めていた会社で宣伝美術の仕事を側で見ていた経緯もあったため無関心からのスタートではありませんでした。ただ、初めて演劇に関わる方と生で話した経験はとても刺激的であったのを覚えています。


Q:4
受賞作の他にどんなお仕事をなさってますか?
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 最も印象深い出来事ですが、宣伝美術に携わって間もない頃、プラズマニアの「スプレドッグ」というお話のフライヤー制作をしたのですが、そのフライヤーで描いた犬のイラストをモチーフに、お客様がケーキを作ってくれたことがありました。


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 長いお付き合いの中で、第10回公演や新しい劇団の立ち上げなど、節目節目で特別な感情を共有しながら制作させていただいています。













Q:5
演劇の宣伝美術の難しさとか、心がけていることとは何ですか?
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 難しさであり、心がけている点としては、数あるフライヤーの中で目を留めて、手に取っていただくことと、お客様に舞台の内容を想像させることを意識しています。このようなWebページで、さまざまな作品を見れることに期待しています。
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星さん、お忙しい中、ご協力ありがとうございました。今年も期待しています。

2014年の第3回らてるね賞大賞 星雅也さん(その1)

昨年の大賞受賞者を紹介します。

2014年の第3回らてるね賞大賞を受賞したのは星雅也さんです。
リリカル・バレット「レインコートとアンブレラ」
デザイナー/星雅也さん
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その星さんが、インタビューに応えてくれました。

Q:1
「らてるね賞を受賞した」と聞いて、どんな事を思いましたか?応募した動機やきっかけを教えてください。
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 普段のお仕事でお客様に喜んでいただけたときとは、また違う感動がありました。自分で応募していないので動機といったものはありませんが、貴重な体験ができてとても嬉しく思います。いつもと違う形で劇団に喜んでもらえたことが嬉しかったです。もちろん、賞をいただけたことはこれからの制作活動の励みになります。
 
Q:2
今回受賞した作品は、どういう構想でしたか?アイデアの源や、難しかった事や、何かエピソードを
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 脚本の内容を聞いてすぐに想像したのは、冷たく鉛のように重い雨とコンビニで売ってる安いビニール傘の寂しげな姿でした。難しかった点は、パステルを使って描いたのですが、下地に使う紙の種類で迷った点です。これでいこう!と決めたときは机も手もパステルだらけの惨状になっていました(笑)
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審査員の講評も紹介させて頂きます。
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従来の フライヤーイメージとは対極にあり、右から左へ斜めに走る雨模様が新鮮。シンプルさの中にグラフィックの力量を感じさせる(磯田憲一)

詩情ゆたかなフライヤーから、まさにリリカルなドラマの展開が暗示され、思わず手に取って読んでしまう(下村憲一)

ダークな色調とシンプルなデザインは秀逸。文字フォントやアルファベットのみに難(横山憲治)

演劇チラシとしての斬新さが目を引く。デザインセンスも抜群!(根子俊彦)

本の装丁に使いたいほど、リリカルで素敵なデザイン。文字に対する心配りにも、センスの良さが現れている(和田由美)

用紙を横向きに用い、傘を画面左端で切り取ることによって、空間的な広がりを生み出した。その一方で、表層を斜線で覆い尽くし、その色調を暗く押さえることによって、奥行きを見通せなくした。それによって、一種の空虚感や不安感を表すことに成功している。ただ、デザイン性が優先され、劇のタイトル、講演の場所、日時等、演劇のチラシとしての情報への配慮に欠ける嫌いがある。すぐれたデザイン性と情報の掲載の仕方とは、決して矛盾するものではないので、今後いっそうそうしたことへの工夫がのぞまれる(北村清彦)
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<続く>

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